最近少なからず存在する、病んでいる姿を見せたり、暗い曲を歌ったりするアイドルたち。
一見キラキラした明るい世界にいるように見える彼女たちが、わざわざ闇を見せることにどんな意味があるのでしょうか。。。
いつも笑顔で元気いっぱいなだけではない、アイドルの暗い側面について書きました!
こんにちは!しばらく記事書いてなかったのでお久しぶりです!
お久しぶりになっちゃったけど、AMADOLの存在を忘れていたわけではないんです。
書きたいことがあるけどどうやって書けばいいかわからないな〜って困ってたらそのまま時が過ぎてしまった…(;_;)
その書きたかったテーマっていうのが、「アイドルと闇」なんです。
ここ数年、暗い感情を表に見せるアイドルが多いような気がしませんか?
ブログやSNSでネガティブなことを呟いて病んでいる姿を見せるアイドルはよく見かけると思います。
さらに、暗い世界観の曲は「闇曲」とかって呼ばれて、そういう曲ばかり歌うアイドルも少なからず存在しています。
例えば、これはゆるめるモ!のあのちゃんのツイートです。
ぶち殺したいぐらい残酷な事とか苦しめられる事きっとぼくみたいなわるいやつがどんなにいい子にしてても沢山あるんだなって思ったけど傷ついても、手持ちの気持ちすべて瀕死状態目の前が真っ暗になっても顔に出さず奥にしまってこ、ピース、信じたい人のことだけ信じよ、もうああなるのは嫌だ
— あの (@aNo2mass) November 20, 2018
こちらは、みんなのこどちゃんの『亡くなる私』という曲です。
みんなのこどもちゃんは、”人との関わりをうまく持てない『壁』を持つふたり組みユニット”というコンセプトを持っています。
こんなに暗い世界観を表現するアイドルがいるなんて衝撃的ですよね。
今回はまず、私の好きな楽曲を紹介した上で、なぜアイドルがわざわざこんな暗い曲を歌う必要があるのかという話をしたいと思います!
最後まで読んでくださると嬉しいです( ; ; )
みなさんは、AKB48の『命の使い道』という曲をご存知ですか?
これはAKB48チームBの3rd公演『パジャマドライブ』の中の一曲です。
出典:AKB48公式サイト
この曲を聴くと全体的に暗い歌詞と曲調が印象に残ると思いますが、初めて聴く人がびっくりしてしまうのは、やはりサビの歌詞だと思います。
おじさんから声でも掛けられたら
少しは寂しさ消えるかな
えっどういう意味…?ってなりますよね。なんでAKBの曲におじさんが出てくるの!?って思いませんか…(笑)
実は、『命の使い道』は、援助交際をする女の子の曲だと言われています。
アイドルが歌うのにはふさわしくないんじゃない?って思っちゃう人がいてもおかしくないくらい、かなり衝撃的なテーマです。
でも、ただシリアスな方向で奇をてらっただけの曲ではないと私は思います。むしろ、アイドルをする女の子が歌うべき曲です!
『命の使い道』は、 ”ダレカニアイサレタイ” という呟くような声から曲が始まります。
この声が幾重にも重なって、まるで何人もの人が助けを求めているように聞こえます。
電車の中でiPodを聴いていたら
なぜだかふいに生きるのが嫌になった
主人公は、制服風の衣装から想像するとおそらく高校生くらいの女の子でしょう。
彼女は学校帰りに電車の中で音楽を聴いていたら、「ふいに生きるのが嫌になった」と言っています。
このまま一人 終点まで着いちゃったら
私どこへも行く場所が見つからない
家族も友達も空気みたい
伸ばしたその手がまた宙を切る
伸ばした手が宙を切るような、手応えのない日々。
”どこへも行く場所が見つからない”……やりたいことがない、夢や目標の欠けた状態です。
この曲の主人公は、”命の使い道” つまり生きる意味が見つからないことによる虚無感・厭世観に苛まれています。
夢などの生きる意味になりうるものを自分の中に見つけることができない。そのため彼女は 命の使い道を他人に求めようとします。「おじさん」に自分を必要としてもらうことで、孤独感を消し去ろうと考えたのです。
その心の叫びが曲中に出てくる”ダレカニアイサレタイ”という声だったのです。
AKBの曲にはこのような病んでいる歌詞の曲が沢山あります。
例えば、メジャー3作目のシングル『軽蔑していた愛情』は、いじめによる自殺が題材の曲です。
出典:AKB48公式サイト
孤独になんてなりたくない 抱きしめてほしかった 誰かに
孤独になんてなりたくないというのは、口に出さなくても誰もが思っている感情ではないでしょうか。
また、チームA3rd『誰かのために』公演の『涙売りの少女』も、『命の使い道』同様に援助交際を歌っている曲であると言われています。
出典:AKB48公式サイト
もしも何か夢があれば全力で走れるのに
行き先が見えないから悲しみと愛を買ってください
私には何もなくて 売るものが見つからない
頰伝う涙買ってください
”私には何もない”は、夢がないだけではなく自分に誇れるものがないと言っているようにも聞こえます。自分自身を大切にできなくなっている少女の姿が描かれています。
「病んでいる」世界観を表現するアイドルといえば、病んドル、ぜんぶ君のせいだ、みんなのこどもちゃん、ゆるめるモ!のあのちゃんなど比較的新しいアイドルを思い浮かべる人が多いと思います。でも、AKBの10年以上前の公演にも闇曲が多く含まれているのは少し意外ですよね。
これらの闇曲に共通しているのは、
夢や目標の欠如による厭世観
誰かに愛されたいという孤独感 です。
私は、人間が”病んでいる”といわれるような状態になるのは結局のところ 「自分の価値を見出せない」 ことにあると思っています。
先ほど紹介した曲の主人公たちが生きる意味が見つけられないのは、人生でやりたいことが見つからないからだと思います。そのような状態になるのは、自分に自信が持てない・自分を好きになれないために社会で自分を活かす場を想像できないからではないでしょうか。
自分で自分を認められないから、他者(『命の使い道』では”おじさん”)に必要とされることで自己を肯定しようとします。
以前にもAMADOLで書いたことのある自論なのですが、
アイドルは 自分の人生を売って、自己をまるごと好きになってもらう仕事だと思います。
その好きになってもらう相手は家族でも友達でもない、不特定多数の人物。誰に好きになってもらえるかなんてわからないけれど、いろいろな方法で自分を売り込む。
こういうふうに考えてみると、アイドルになる女の子って、『命の使い道』の冒頭みたいに、”誰かに愛されたい”って言ってるように見えてきませんか…?
実際、アイドルになる人は、すごく寂しがりやな人や、コンプレックスの激しい人が多いような気がします。
どうしてアイドルになったのか という質問に対して、歌やダンスが好きだったからではなく、「特に夢が見つからなかったから」「なんとなく」と答える人もいます。アイドルになる前は、何の目標もなくただ平凡で退屈な日々を過ごしていた、と。まるで『命の使い道』や『涙売りの少女』の主人公のようです。
もしくは、「自分を虐めた人たちを見返したかったから」という人もいます。いずれにせよ、マイナスの感情からアイドルを目指しています。
例えば、でんぱ組.incの古川未鈴ちゃんは、学生時代に自分を虐めた同級生を見返すためにアイドルになった人物の一人です。未鈴ちゃんは、普段の生活は少し地味だけど、ステージに立つとものすごく自信に満ち溢れた表情でパフォーマンスする人です。きっとアイドルとして努力する中で自信をつけていったんじゃないかと思います!
自信を持てなかった女の子が、アイドルになってファンに認められ必要とされることで、アイドル自身が自らを認められるようになるのではないでしょうか。
私は、こんなふう自己を肯定しようともがくアイドルは、すごく人間くさくてかっこいいと思います。
マイナスな感情をさらけ出すことはきっと勇気が要ることだけど、これらの「誰かに愛されたい」という気持ちは人間の普遍的な欲求のはずです。誰かに愛されることを仕事にするアイドルだからこそ、上記で紹介したような曲で孤独感を表現することができるのではないでしょうか。
人間らしい感情によって成り立っているアイドルという仕事はきっと多くの人に共感されるし、わたしたちにも 命の使い道=生きる意味 を見つけるヒントをくれるのではないかと思います。
たくさんのアイドルが、命の使い道をアイドルに捧げてよかった!って思ってくれるようなアイドル界になったらいいですね。
今回はアイドルと闇について書きましたが、「アイドル界の闇」とかじゃなくて、一般の人も持っているマイナスの感情がアイドルに露呈しているっていうはなしを書いたつもりです!
私はいままで3つの記事を書かせていただいたのですが、その中でいちばんお気に入りなのは、最初に書いたAKB0048に関する記事です。このときは、「何故私はこんなにアイドルが好きなのか」という問いに対するポジティブな答えを書きました。(よかったらこちらから読んでください!笑 )
そして今回の記事では反対に、ネガティブな側面から考えて書きました。
私は、アイドルを好きになっていなかった場合の私の人生が全く想像できないくらいレベルのアイドルヲタクです。私の命の使い道もアイドルだなぁ、ってこの記事を書きながら思いました。
今後もアイドルについていろいろ書いていくので是非読んでください!
感想は私のツイッター @hina_ritsudol にリプなどで送ってくださるととても嬉しいです😊💓
最後まで読んでくださり、ありがとうございました💜